【書籍シリーズカバーの重要性】シリーズなのか単独なのか
2020.08.24
その月に発行した新刊がもれなく増刷になることはまずありません。6点発行したとしてすぐに重版となるのは2点あるかなしです。どういうことでしょう。タイトルやカバー装丁がよくなかったかもしれない。出版した時期が良くなかったかもしれません。出版社も書店さんも「これはいい」と太鼓判を押した本が思うように売れないことがあります。同月に他版元から似た内容の本が出てしまったこともあったり、著名著者の発行があって大掛かりな仕掛け販売が各店で始まってしまい、約束した展開場所ではできなくなってしまった。また、最近は5月に発行したが、コロナのせいでお店自体が開店できなかった等々。売れない理由はあげればいくらもあります。 ではあきらめてしまうのか?答えの前に下記の写真を見てください。 明日香出版社の売れ筋『身近にあふれるシリーズ』が目立つ場所に5店展開しています。内容は微生物(生物学)、生き物(生物学)、科学(理工学)、気象・天気(気象学)、危険な生物(生物学)と本来違う場所に並ぶ本がひとまとまりになっています。これはサマーフェアの展開です。お子さんとの触れ合いが多いこの季節にお父さんとしては素朴な疑問にできるだけ答えてやりたい。「うちのパパは扇風機のこともお天気のことも知ってる。水族館に行ってもなんでも答えてくれるんだぞ」。自慢の親でありたいご両親向けにコーナー展開しませんかと書店に申し出て実現したフェアなのです。新榮堂書店新宿パークタワー店 (朝日新聞社 × 明日香出版社フェア) シリーズ装丁はこのような形でまとまって何度も書店の売れやすい場所に展開される機会が与えられます。単独のカバー装丁で売れなかったとき、平積みの再復活は難しくなります。 ただし、当たれば平積み展開が大きく目立つのが単独カバー装丁です。
紀伊國屋書店新宿本店3階 シリーズ?単独?悩ましいところですが、シリーズのほうが営業部企画に乗りやすく、出動機会が多くなります。 皆さんはどう思いますか?