出版社が紡ぐ「ことば」のコラム

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有名人でなくても自費出版なら本を出せます!

コラム

著者の方とお話するとき、このような出だしでご質問をいただくことがあります。

「私などが出版するなんて、おこがましいのですが…」

それは全く違います。

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    ほとんどの著者は初めての出版

    明日香出版社には創業時から著名な方に執筆を依頼しない、初版が10万部を超えるような出版は行わないという出版ポリシーがあります。実際に初版発行部数が2万を超える書籍はありませんし、そのようなご希望があってもお断りしてきました。

    実体験は一番の売り

    小社の書籍のメイン読者層は30代から50代のビジネスマンです。もっと仕事の効率を上げたいとか、仕事上の悩みを解決するにはどうしたら良いのかという本を作っています。それを解決するには実際の仕事現場で体験してきた人たちのノウハウが一番役に立ちます。机上の空論ではない、苦労した実体験から導き出されたノウハウです。

    例えば、来る日も来る日も1件も受注できずどん底を味わった営業マンが、苦しんだ末に掴んだトップセールスに至るまでの考え方や営業技術は、即営業の現場で役に立ち、多くの営業マンの共感を呼ぶこととなります。

    失敗は成功の母

    体験談のなかでは「成功」だけではなく、「失敗」もノウハウの一つと言えます。

    成功の影には多くの失敗が付きものです。きれいごとの成功体験ばかりでなく、失敗した体験を披露することで読者の共感を呼び、挑戦する勇気を与えてくれることとなるのです。

    実体験は何者にも代えがたい貴重なノウハウです。

    企画のタネはあなたの中にある

    企画とは特別なものではありません。むしろ日々の暮らしや仕事のなかに企画のタネは隠れています。小社の書籍をいくつかご紹介します。

    『中学3年分の英語を3週間でマスターできる本』


    著者の長沢寿夫先生は関西で塾の講師をされている方です。「子供たちの成長の芽を正しく伸ばしてあげたい」と日頃から塾で教えている内容をそのまま発行されました。

    学生さんだけでなく大人のやり直し英語の本としても愛読され、爆発的ヒットとなって43万部のベストセラーになりました。その後も長沢先生の著作が続々と刊行され、これまでに累計115点、313万部が発行されるまでになりました。

    『アメフトコーチに学ぶ 勝ち続ける人の「習慣力」』

    スポーツ世界の金言はそのままビジネスにも置き換えることができます。勝つための条件、攻守、リーダーシップ術を元アメフトコーチのダグラス・カーク氏が著しました。また本書は日本アメフト協会元会長からも称賛のお言葉をいただきました。

    『猫と英会話』

    英会話の勉強をしたいが家族の誰も練習につき合ってくれない。ふと足元を見ると猫が顔を見上げていた。英語で話しかけると返事をしてくれる。そうか、猫なら聞いてくれる…そんな切ない実話から出た企画でした。のちに各社がこぞって出版することになる「猫×英会話」ブームの先駆けとなりました。

    まずは自費出版がおススメ

    しかしながら単にアイデアがあるというだけでは商業出版にはなりません。

    商業出版は出版社が意図する企画に添って執筆しなければならないことや、一定数の売れが見込めなければ企画会議は通りません。持ち込まれる企画のほとんどがお断りとなってしまっているのが現実です。

    自費出版は費用こそ著者の負担となりますが、著者の書きたいことがそのまま出版できるという魅力があります。また、出版の基本についても学ぶことができます。企画書の書き方、章立ての作り方、書籍ができるまでの全工程、書店さんとの交流等々、通常では経験できないものが得られます。

    おすすめの記事:自費出版のメリットとは?商業出版と自費出版の違いも合わせて解説

    「自費出版をすると商業出版の声はかからない」は本当?

    ネット上には「自費出版をすると商業出版の声はかからない」と書かれたりしていますが、決してそんなことはありません。

    実際に一作目を自費出版で刊行し、著者自ら紀伊國屋書店に売り込みに行って店頭に並べてもらったところ、編集者の目に留まって商業出版に至ったという事例もあります。

    今回は誰にでも「企画のタネ」はあって出版ができるということ。まずは自費出版で本を出して執筆に慣れ、そこから商業出版の可能性を探るという考え方もありではないかということを書きました。

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