出版社が紡ぐ「ことば」のコラム

Column

  1. HOME
  2. コラム
  3. [第60回]-こだわりの冷凍術が満載のレシピサイト「ほほえみごはん」(ニチレイフーズ)が書籍化

[第60回]-こだわりの冷凍術が満載のレシピサイト「ほほえみごはん」(ニチレイフーズ)が書籍化

連載

今ではほとんどの家庭に備えられている冷凍冷蔵庫。冷蔵室はよく使われていますが冷凍室はどうでしょう。買ってきた冷凍食品の保存以外に活用されていますか。
実は、こう言う筆者も数年前まで冷凍庫を使いこなしているとはいえませんでした。食べきれなかったごはんや食材をラップで包んで放り込むのが精々。

さて皆さんは冷凍についてどれだけご存じでしょうか。ここで問題です。

 【問題】
 以下の食材のなかで冷凍できない食材はどれでしょうか。

 1.キノコ
 2.レタス
 3.生クリーム
 4.おもち
 5.いちご
 6.ジャガイモ
 7.モモ

・・・・・

 【解答】
 1~7の中で冷凍できない食材はありません。
 すべて冷凍できます。

フルーツの桃やイチゴが冷凍できるとは、目から鱗とはこのこと。ニチレイフーズが運営するWebサイト「ほほえみごはん」では、様々な食材の冷凍方法を紹介しています。

「ほほえみごはん」

意外なのが生鮮野菜のレタス。フレッシュな生の状態で食べるのが常識と考えていた人には冷凍レタスなんて想像も付きません。筆者も驚いたひとりです。サイトにある手順で冷凍すれば、あとからスープに入れたり炒め物に使ったりと幅広く活用できます。

家庭用冷蔵庫の冷凍機能が上がり、アイスクリームや冷凍食品の買い置きができるようになった1970年代。その後、1980年代後半に家庭用電子レンジが普及して、一般家庭で冷凍と解凍がセットで実現しました。

「冷凍食品100年ヒストリー」(ニチレイフーズ)

ちょうど平成初めのころ、冷凍したマグロの赤身をおいしく解凍する方法が話題となりました。その当時は「冷凍前の状態に戻す解凍術」に価値があったのです。

ニチレイフーズの冷凍術とは、食材を冷凍前の状態に戻すことに限定せず、冷凍した食材をいかに調理しておいしく食べるかにこだわっています。

冷凍ごはんならレンジで解凍・加熱すれば、炊きたてに近い状態で食べられます。しかし、それ以外の食材に同じ事を求めることがそもそも無理があったのです。食材の水分量、栄養成分、構造はそれぞれ異なりますから、解凍するだけではない調理方法は必然と言えるでしょう。

このサイトの特長として「冷凍前の処理方法しだいで食材の使い道は決まる」ことを訴えかけている点に新しさを感じます。

一般家庭に冷凍・解凍の技術が入ってきてから30年。筆者のように大人になってから冷凍冷蔵庫や電子レンジが普及した世代は、その使い方を学んだことはなく、見よう見まねで使っているに過ぎないことにようやく気がつきました。

「ほほえみごはん」がいう冷凍術は、冷凍した食材を解凍することにこだわってはいけないのです。冷凍庫から取り出した食材をどう調理すればおいしいのか。そのことを考えてから保存方法を逆算して考えているのです。
だから冷凍に向く食材、冷凍に向かない食材という区分けはなく、冷凍のまま茹でる、スープに入れる、炒めるといった調理が可能になるのです。

正月明けの今なら、おもちの冷凍方法から、キャベツ、ニンジンなどの野菜の保存方法などは参考になるでしょう。

サイトの情報をまとめたレシピ本も出版されています。

『ニチレイフーズの広報さんに教わる 食材の冷凍、これが正解です!』
(監修:株式会社ニチレイフーズ/出版:KADOKAWA)

また、この本は昨年秋に「第11回 料理レシピ本大賞in Japan」にて料理部門入賞を果たしています。

知れば知るほど奥深い冷凍の世界。食材を無駄にせず、ごはんの支度を手助けしてくれるテクニックが満載の一冊です。(水田享介)

あなたのことばを聞かせてください

具体的な構想が決まっていなくても構いません。
一緒にゼロから始めませんか?

今すぐ無料で相談する
カテゴリ
コラム著者インタビュー出版事例お役立ち情報レポート連載すべて
無料相談・資料請求