【祝】『雪原に咲く』(不破 裕著)が日本自費出版文化賞・小説部門に入選しました!
弊社が発行した不破 裕氏の『雪原に咲く』(2024年3月31日発行)が、「日本自費出版文化賞(日本自費出版ネットワーク主催)」小説部門にて入選の栄誉に輝きました。
本賞は、日本全国から寄せられる数多くの自費出版作品の中から、“読み継ぐ価値のある本”を顕彰する歴史ある賞で、
自費出版ジャンルの中でも特に信頼度と注目度の高いコンテストです。
今年も各部門に多様な書籍が800作品以上寄せられ、入選や部門賞、特別賞、大賞など細かなカテゴリーで評価が行われました。
『雪原に咲く』は部門賞には届かなかったものの、小説部門応募作品の中から選ばれた「入選10作品」に堂々選出されました。
作品の魅力がしっかりと審査員に届いた証でもあります。
授賞式は大盛況
授与式は東京・市ヶ谷のアルカディア市ヶ谷にて開催され、多くの著者・編集者が集い、祝祭のようなムードでした。
会場には著者の方々の、
「自分の書籍が評価された喜び」
「大勢の前で表彰される緊張」
その両方がみなぎった空気が漂っていました。

主催者と審査員の方々のあいさつの様子
授賞式では、主催者や審査委員からの挨拶に続き、各部門の入選者が登壇、順に表彰されました。
- 授賞式の様子
- 『雪原に咲く』著者の不破 裕氏
著者自身のスピーチでは、執筆での苦労話や工夫した内容などについて語られ、会場全体が深く頷く場面も。
また、この快挙は不破氏のご地元の新聞でも報じられました。
- 北海道新聞(空知版)の記事
- 北海道通信の記事
『雪原に咲く』の魅力とは
本書の最大の魅力は、歴史の片隅に埋もれていた真実を、人間ドラマとして鮮やかに甦らせている点です。幕末期の北海道で起きたアイヌ人骨盗掘事件を題材にしながら、史実を追うだけでなく、そこで生きた人々の怒り、葛藤、誇り、そして希望を丁寧に描き出します。
アイヌの青年イカシバの視線、英国領事と対峙する小出奉行の気迫。文章は静かでありながら力強く、読み手の心に深く残る余韻があります。歴史の闇に埋もれた声を拾い上げ、人が正義を貫くとは何かを問う――知的刺激と感情の揺さぶりが同時に味わえる作品です。
文化賞が教えてくれる「自費出版の価値」
今回の表彰式は、著者の方々の努力の成果であるのはもちろんですが、
同時に、自費出版という文化そのものの可能性をあらためて示すものだったと感じます。
一般には「自費出版は地味」「自己満足」といった意見もありますが、
実際には本賞のように、全国規模のコンテストで作品が評価され、読者の目に触れる機会が広がっています。
授賞式には出版社・印刷製本会社、その他制作に携わった関係者も多く参加され、
創作の場としての自費出版が確かに根づいていることが伝わってきました。

また、執筆の過程で「自分の人生や思想と向き合う」という経験は、
著者にとって何より代えがたい価値となったのではと思われます。
「出品してみたい」という方へ
自費出版をされた方はぜひ、日本自費出版文化賞へ応募してみませんか。
過去10年間の自費出版作品であれば、応募できます。審査のジャンルは下記のようにとても広く、800以上に上る応募作品をきちんと読まれる、中山千夏氏をはじめ7名の選考委員の方々には本当に頭が下がる思いです。
・地域文化部門(郷土史・地域史・民族記録・地域人物伝・記念誌等)
・個人誌部門(自分史・一族史・追悼集・遺稿集・旅行記・趣味等)
・エッセー部門(随筆・随想など散文で書かれた小説以外の文芸)
・小説部門(小説・童話など散文で書かれた物語形式の文芸)
・詩歌部門(現代詩・俳句・短歌など韻文で書かれた文芸)
・研究・評論部門(研究〈人文/歴史/法律/経済社会/理工等〉・評伝・評論など)
・グラフィック部門(画集・写真集・絵本・デザイン集等)

創作は、続いていく
『雪原に咲く』の入選は、著者にとっての新たな一歩であり、弊社にとっても、自費出版という文化の可能性を再確認する時間でした。
書物には必ず「何かを伝えたい」という著者の意志があります。
その想いが社会に評価される場があることは、素晴らしいことと思います。
自費出版を通じてあなたの言葉が誰かの人生を照らす一冊になることを、心から応援しています。
