ブランディング出版とマーケティング出版それぞれの目的や違い
2021.09.27
出版には、出版社が社費で企画する「商業出版」と著者が費用負担をして製作する「自費出版」の2つがあります。
商業出版は出版社の販売利益の最大化が優先されるため著者の思い通りの本にならないこともあります。
そこで思い通りに、自由に出版したい方向けに自費出版は生まれました。
自分史としてまとめた本は典型的な例といえます。

ところが、過去にさまざまな事件が発生しました。

手付金を払ったあと、連絡が取れなくなり、出版社も倒産し消えた。
本が残るどころか、後悔だけが残るというものです。
原稿を送ったがその後連絡がつかず、担当者も辞め、お金も原稿もすべて戻ってこない。
中には詐欺事件として裁判沙汰になったものもあるようです。
このようなことから自費出版という言葉には悪いイメージがすっかり定着してしまいました。
まじめに自費出版を行っていた出版社は名称変更を余儀なくされます。
そこで考えたのがよりわかりやすい具体的な名称を付けることです。
名は体を表すとはよくいったものです。さまざまな名称が生まれました。
ブランディング出版、マーケティング出版、カスタム出版、共同出版、協力出版などさまざまです。

ともあれ自費出版は、個人の方の出版である「自費出版」と企業の広報としての「企業出版」に大別できます。その中でも企業出版の名称は前出のようにブランディング出版、マーケティング出版、カスタム出版、共同出版、協力出版など各社のオリジナル呼称で呼ばれることになります。これらの違いはいずれも僅かです。冒頭2つを挙げて説明してみましょう。

 

【ブランディング出版とマーケティング出版に共通すること】

出版部数は1,000部から10,000部以上まで必要に応じて決まります。

金額も概ね200万円から1,000万円超などこちらもさまざまです。
初回見積もりは安くても、さまざまなオプションが重なり高額になっていくこともあります。
自身で書けない場合のライターによる原稿作成などは必要経費といえますが、それ以外の部分については特に注意が必要です。
完成した書籍は全国の書店に配本が可能です。
出版社は有名書店および本がフィットする書店で、本が平積み展開になるよう販売促進をします。
著者の地元、企業の地元の書店にも平積みを提案します。
図書館にも蔵書が可能ですし、ネット書店からも購入することができます。
特筆すべきは、本は法律により国会図書館へ必ず納めるルールになっていることです。
後世に残す最大遺物としての価値を本に見出すシニア層もいらっしゃいます。
販売促進のため自社発行のメールマガジンで本の案内をすることもあります。
新聞広告を出したい場合は、その希望を出版社に伝えることで広告を打つこともできます(費用については相談になるでしょう)。
出版社が通常出稿している広告明細の中に入れてもらうことで広告費用を抑えることもできるかもしれません。
これは大きなメリットといえるでしょう。
著者、出版社によっては出版記念セミナーやサイン会を開催することもあります。
しかしながら近年のコロナの影響で会合は少なくなったといえます。
ですが出版を機会に、これまで連絡をしていなかった方々への一斉メールなどにより、
出版した書籍をプレゼントに活用するケースも新たに出てきています。
話を戻しますが、ブランディング出版とマーケティング出版に大きな違いはありませんが、
目的が微妙に違うので購入層が変わってきます。
優秀な人材採用をするための知名度を上げたいのか?
会社の売上増進のための顧客を増やしたいのか?
広告宣伝として本を利用したいのか?
セミナーなどで使う、配るための名刺代わりの本にするのか?
など。つまり、案内する書店も当然に変わってきます。

出版社に丸投げで任せるのではなく、
自分の書籍が発売後にどこで手に入るのか?
どの程度の規模で全国に配本されるのか?
その部数を教えてもらっているか?
データはもらえるのか?
などを知っておくことはとても重要です。
出版社の姿勢はどうか?
どこの書店に何冊くらい配本すれば効果的なのか?話し合いの場をもち、
著者の意見を重視して書店への販促を行います。
もちろん、最終的には書店担当者との商談により出荷数が変わることもあります。
結果はその時々の業界や出版社の状況によって大きく変わります。

 

【ブランディング出版で知名度アップ】

企業の名を売るための出版です。
記念出版・社長の仕事術・企業理念などが相当します。
記念出版は、主に新規開拓の訪問先や周年式典で配られます。
社長の仕事術は、経営・起業本として書店で売れますし、自己啓発本にもなります。
覚悟をもって経営ロードを歩まれる内容は他の経営者にとって大きなヒントになります。
また、社員や得意先にとっても会社の考え方を理解するうえで重要なものです。
近年では優秀な人材採用のツールとして本が使われることもあります。
オプションとして採用コンサルまで請け負う出版社もあると聞きます。
出版社の対応としては、著者の希望するエリアにある書店への販促に重点を置きます。
例えば、『名古屋の元気な企業50社』なら、中部3県へ集中的に案内します。

【マーケティング出版で商品・サービスを広告】

商品・サービスを売るための出版です。
セミナー講師やコンサルタントの方々の商品は知識です。
レジュメなどの配布物として形にすることが多いはずです。
数回の講座ごとに分けたセミナーバインダーをもらうこともよくあります。
きちんとまとめて取っている受講者は少ないのではないかと思います。
本として1冊にまとまっていれば復習する機会も増えて受講者に有益といえます。
またセミナー講師のプロフィール欄に書籍発行の履歴を記すことは信用度を高めます。
一方、企業が長年築き上げた技術を後世に残すものとしての価値もあります。
出版社の対応としては、本書で紹介する商品やサービスがどのエリアだと売れそうかを
検討してそのエリアにある有力書店での陳列を行います。
例えば、『小さいが勝ち!事業の戦略』なら中小企業が多いエリアにある書店を重視、
さらに類書の過去の売上上位店を抽出して販売促進します。

以上のように販促方法に違いもあります。

 

さて実際に原稿を拝見すると、
その会社、その著者にしっかりとした理念があり、考え軸がしっかりしているものもあります。
販売する商品が明確で、今後は何を売りとしていきたいのか見えることも多いです。
この場合はブランディング出版とマーケティング出版の二本立てでの販促活動になることもあります。
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ブランディング出版とマーケティング出版それぞれの目的や違い
2021.09.27
出版には、出版社が社費で企画する「商業出版」と著者が費用負担をして製作する「自費出版」の2つがあります。
商業出版は出版社の販売利益の最大化が優先されるため著者の思い通りの本にならないこともあります。
そこで思い通りに、自由に出版したい方向けに自費出版は生まれました。
自分史としてまとめた本は典型的な例といえます。

ところが、過去にさまざまな事件が発生しました。

手付金を払ったあと、連絡が取れなくなり、出版社も倒産し消えた。
本が残るどころか、後悔だけが残るというものです。
原稿を送ったがその後連絡がつかず、担当者も辞め、お金も原稿もすべて戻ってこない。
中には詐欺事件として裁判沙汰になったものもあるようです。
このようなことから自費出版という言葉には悪いイメージがすっかり定着してしまいました。
まじめに自費出版を行っていた出版社は名称変更を余儀なくされます。
そこで考えたのがよりわかりやすい具体的な名称を付けることです。
名は体を表すとはよくいったものです。さまざまな名称が生まれました。
ブランディング出版、マーケティング出版、カスタム出版、共同出版、協力出版などさまざまです。

ともあれ自費出版は、個人の方の出版である「自費出版」と企業の広報としての「企業出版」に大別できます。その中でも企業出版の名称は前出のようにブランディング出版、マーケティング出版、カスタム出版、共同出版、協力出版など各社のオリジナル呼称で呼ばれることになります。これらの違いはいずれも僅かです。冒頭2つを挙げて説明してみましょう。

 

【ブランディング出版とマーケティング出版に共通すること】

出版部数は1,000部から10,000部以上まで必要に応じて決まります。

金額も概ね200万円から1,000万円超などこちらもさまざまです。
初回見積もりは安くても、さまざまなオプションが重なり高額になっていくこともあります。
自身で書けない場合のライターによる原稿作成などは必要経費といえますが、それ以外の部分については特に注意が必要です。
完成した書籍は全国の書店に配本が可能です。
出版社は有名書店および本がフィットする書店で、本が平積み展開になるよう販売促進をします。
著者の地元、企業の地元の書店にも平積みを提案します。
図書館にも蔵書が可能ですし、ネット書店からも購入することができます。
特筆すべきは、本は法律により国会図書館へ必ず納めるルールになっていることです。
後世に残す最大遺物としての価値を本に見出すシニア層もいらっしゃいます。
販売促進のため自社発行のメールマガジンで本の案内をすることもあります。
新聞広告を出したい場合は、その希望を出版社に伝えることで広告を打つこともできます(費用については相談になるでしょう)。
出版社が通常出稿している広告明細の中に入れてもらうことで広告費用を抑えることもできるかもしれません。
これは大きなメリットといえるでしょう。
著者、出版社によっては出版記念セミナーやサイン会を開催することもあります。
しかしながら近年のコロナの影響で会合は少なくなったといえます。
ですが出版を機会に、これまで連絡をしていなかった方々への一斉メールなどにより、
出版した書籍をプレゼントに活用するケースも新たに出てきています。
話を戻しますが、ブランディング出版とマーケティング出版に大きな違いはありませんが、
目的が微妙に違うので購入層が変わってきます。
優秀な人材採用をするための知名度を上げたいのか?
会社の売上増進のための顧客を増やしたいのか?
広告宣伝として本を利用したいのか?
セミナーなどで使う、配るための名刺代わりの本にするのか?
など。つまり、案内する書店も当然に変わってきます。

出版社に丸投げで任せるのではなく、
自分の書籍が発売後にどこで手に入るのか?
どの程度の規模で全国に配本されるのか?
その部数を教えてもらっているか?
データはもらえるのか?
などを知っておくことはとても重要です。
出版社の姿勢はどうか?
どこの書店に何冊くらい配本すれば効果的なのか?話し合いの場をもち、
著者の意見を重視して書店への販促を行います。
もちろん、最終的には書店担当者との商談により出荷数が変わることもあります。
結果はその時々の業界や出版社の状況によって大きく変わります。

 

【ブランディング出版で知名度アップ】

企業の名を売るための出版です。
記念出版・社長の仕事術・企業理念などが相当します。
記念出版は、主に新規開拓の訪問先や周年式典で配られます。
社長の仕事術は、経営・起業本として書店で売れますし、自己啓発本にもなります。
覚悟をもって経営ロードを歩まれる内容は他の経営者にとって大きなヒントになります。
また、社員や得意先にとっても会社の考え方を理解するうえで重要なものです。
近年では優秀な人材採用のツールとして本が使われることもあります。
オプションとして採用コンサルまで請け負う出版社もあると聞きます。
出版社の対応としては、著者の希望するエリアにある書店への販促に重点を置きます。
例えば、『名古屋の元気な企業50社』なら、中部3県へ集中的に案内します。

【マーケティング出版で商品・サービスを広告】

商品・サービスを売るための出版です。
セミナー講師やコンサルタントの方々の商品は知識です。
レジュメなどの配布物として形にすることが多いはずです。
数回の講座ごとに分けたセミナーバインダーをもらうこともよくあります。
きちんとまとめて取っている受講者は少ないのではないかと思います。
本として1冊にまとまっていれば復習する機会も増えて受講者に有益といえます。
またセミナー講師のプロフィール欄に書籍発行の履歴を記すことは信用度を高めます。
一方、企業が長年築き上げた技術を後世に残すものとしての価値もあります。
出版社の対応としては、本書で紹介する商品やサービスがどのエリアだと売れそうかを
検討してそのエリアにある有力書店での陳列を行います。
例えば、『小さいが勝ち!事業の戦略』なら中小企業が多いエリアにある書店を重視、
さらに類書の過去の売上上位店を抽出して販売促進します。

以上のように販促方法に違いもあります。

 

さて実際に原稿を拝見すると、
その会社、その著者にしっかりとした理念があり、考え軸がしっかりしているものもあります。
販売する商品が明確で、今後は何を売りとしていきたいのか見えることも多いです。
この場合はブランディング出版とマーケティング出版の二本立てでの販促活動になることもあります。
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