オリジナルコラム

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第5回|いよいよ完成間近!校正と印刷で“本になる”まで

2025.07.14

本づくりもいよいよ終盤へ。
原稿を整え、デザインが仕上がったら、次は「校正」と「印刷」という最終工程に入ります。
今回は、本が完成する直前のこの2つのステップについて、わかりやすくご紹介します。

校正とは、「間違い探し」だけじゃない

校正とは、レイアウトされた本文(いわゆるゲラ)を見ながら、内容に間違いや不備がないかを確認する作業です。

「誤字・脱字はないか?」
「句読点や漢字表記が統一されているか?」
「図や写真の位置、キャプションにズレはないか?」
など、細かな部分を中心に丁寧にチェックしていきます。

実際にページの形になった状態で原稿を見ると、「この文章はもっと前に持ってきた方が良さそう」「ここに小見出しがあると親切かも」といった気づきも生まれます。
まさに、“本になる直前の磨き上げ”の作業です。

校正は著者と編集者が一緒に行う作業

校正は、編集者だけで進めるのではなく、著者の目でも確認していただきます。

「読者に伝わる形になっているか?」
「自分の意図がきちんと反映されているか?」

そんな視点で読み返していただき、ご希望があれば細かい修正も可能です。
このとき、「修正してはいけないのでは?」と遠慮する必要はありません。本が完成する前の最後の調整ですから、納得いくまでご相談ください。

いよいよ印刷へ!どんな仕様でつくる?

校了(=校正作業がすべて終わり「これで印刷OKです」と確定した状態)になると、いよいよ印刷所へデータが送られます。

その際に決める主な項目は次のとおりです:

ご希望に応じて、見本紙や加工サンプルをご覧いただくことも可能です。

印刷は、おおよそ1〜2週間ほどで完了。できあがった本は、指定の場所に納品されます。

完成品を手にしたときの感動

印刷された本が手元に届いたとき、多くの著者が言葉を失います。
「本当にできたんだ・・・・」
「最初に思っていたよりはるかにいい出来になったな・・・」
自分の想いや体験、言葉が一冊の本として手のひらにある——その感動は、やはり格別です。

自分自身の軌跡が、かたちになった瞬間。
それは、人生の節目や記念になると同時に、誰かの心に届く“贈りもの”にもなります。

まとめ|校正と印刷は、“完成への最終ステップ”

校正で内容を丁寧に整え、印刷でいよいよ本という物体に仕上げていく——
このふたつの工程は、見た目以上に大切な「本の仕上げ」です。

ここまできたら、あともう少し。著者と編集者が力を合わせて、最後まで丁寧につくりあげていきます。

次回予告

第6回では、「本をどう活かすか?」をテーマに、書店流通やAmazonでの販売、営業ツールや贈呈本としての活用法など、本を“出したあと”の広げ方についてご紹介します。

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