この連載ブログは、「あなたの人生、そしてあなたの会社の『ブランド』を、本にしませんか?」という提案のもと、あなたの中にある「遺産」(経験、知見、価値観、想い)を、あなただけの「一冊の本」として、未来へ遺すためのお手伝いをする全30回のシリーズです。「本」という形を通して、あなたの人生、そしてあなたの会社の「ブランド」を、より豊かに、そして後世に伝えていきましょう。今回は第1部、第3回目です。(過去記事:第1回 / 第2回)
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『あなたの人生を、最高傑作に。~人生を編集し、未来へ遺す30のヒント~』
第1部:あなたの中に眠る「遺産」を発見する(1〜5回)
第2部:自分史を編み、未来へ遺す(6〜15回)
第3部:ブランドストーリーを紡ぎ、未来へ繋ぐ(16〜25回)
第4部:「本」が繋ぐ、過去・現在・未来(26〜30回)
【 今回は第1部の3回目です 】
自分史で未来へつなぐ「遺産」発見!経験・知見・価値観を「本」にする方法
「遺産」と聞くと、お金や財産など、目に見えるものを想像しがちですよね。しかし、前回の記事でもお伝えしたように、本当に価値ある「遺産」とは、経験、知見、価値観、想いといった、目に見えないものにこそ宿っているのではないでしょうか?
今回は、あなたの中に眠っている、かけがえのない「遺産」を発見し、それを自分史として「本」にするための具体的な方法について、さらに深掘りしていきます。
未来への贈り物になる「経験」の棚卸し方法
まずは、「経験」という「遺産」について考えてみましょう。あなたはこれまで、どんな経験をしてきたでしょうか?
・困難に立ち向かい、それを乗り越えた経験(例:病気、失恋、受験、トラブル)
・仕事で成果を上げ、達成感を味わった経験(例:プロジェクト成功、昇進、顧客からの感謝)
・大切な人との出会い、別れを経験(例:結婚、出産、死別、友情)
・海外を旅して、異文化に触れた経験(例:留学、旅行、海外赴任)
・趣味に没頭し、充実感を得た経験(例:スポーツ、音楽、創作活動)
どんな小さなことでも構いません。それらはすべて、あなただけの貴重な「遺産」です。
また、具体的な棚卸しをするにあたって、以下の項目別に、印象的なエピソードを書き出してみましょう。
幼少期~学生時代の経験: この時期の経験は、あなたの価値観の形成に大きく影響を与えています。
例:引っ込み思案だった私が、学芸会の主役に挑戦したこと
20代の経験: 社会人として歩み始めた時期の経験は、あなたのキャリア形成の礎となっています。
例:初めての仕事で失敗し、上司から叱咤激励された経験
30代以降の経験: 人生の転機となるような大きな出来事を経験することも多い時期です。
例:転職、結婚、出産など、人生の節目となった経験
現在に至るまでの経験: 直近の経験は、記憶も鮮明で、現在のあなた自身を最もよく表しています。
例:新しい趣味に挑戦し、仲間と出会えた経験
書き出すコツは「5W1H」
書き出す際には、5W1H(いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように)を意識すると、エピソードを具体的に思い出しやすくなります。
それらの経験は、あなた自身を成長させ、未来を創造する力となってきたはずです。ということは、あなただけではなく、誰かにとっての希望や励み、学びとなる可能性を秘めているのです。
例えば、あなたが仕事で大きな失敗をした経験は、誰かにとって「失敗を恐れずに挑戦する勇気」を与えるかもしれません。あなたが趣味で培ったスキルは、誰かにとって「新しい世界への扉」を開く鍵となるかもしれません。
つまり、あなたの「経験」は、あなただけの「遺産」であると同時に、それを受け取った人への「贈り物」にもなり得るのです。自分史は、その「経験」を「本」という形にして、未来へ遺す最良の方法と言えるでしょう。
専門知識・人生の教訓を整理する
次に、「知見」という「遺産」について考えてみましょう。あなたはこれまで、どんなことを学び、どんな知識や知恵を身につけてきましたか?
・仕事で培った専門知識やスキル(例:マーケティング、プログラミング、営業、接客)
・人生の先輩から学んだ教訓(例:両親、恩師、尊敬する人からのアドバイス)
・読書や勉強を通じて得た知識(例:歴史、哲学、科学、芸術)
・独自の視点や考え方(例:人生哲学、問題解決法)
これらの「知見」は、あなただけの知的財産であると同時に、誰かの人生を照らす「光」となる可能性をも秘めています。そうした財産を内に秘めたままではもったいありません。本に書き記すことで、その「光」を未来へ届けられる可能性があるのですから。
「知見」を整理する際に意識すること
1. 専門分野:あなたが最も詳しい分野は何か?その分野で、人に教えられることは何か?
2. 人生の教訓:これまでの人生で学んだ、最も重要な教訓は何か?それを、どのようにして学んだのか?
3. 得意なこと:あなたが人よりも得意なことは何か?それを、どのようにして身につけたのか?
例えば、あなたが仕事で培ったマーケティングの知識は、誰かにとって「ビジネスを成功させるためのヒント」となるかもしれません。あなたが人生の先輩から学んだ「幸せに生きるための知恵」は、誰かにとって「人生の指針」となるかもしれません。
難しく考える必要はありません。あなただけの「知見」を「本」にまとめる価値は、こうしたところにあるのです。
あなたの「価値観」は、未来を創造する羅針盤
最後に、「価値観」という「遺産」について考えてみましょう。あなたは、ふだんどんなことを大切に生きているでしょうか?
・家族との絆
・仕事への情熱
・社会貢献への意欲
・自由な生き方
・正直さ、誠実さ
こうした人それぞれが大切にしている「価値観」は、あなたの人生の「羅針盤」です。そして、その「価値観」を未来へつなぐことで、より良い社会を創造することに貢献できる可能性があります。自分史は、その「価値観」を明確にし、「本」として後世に遺すための有効な手段になるということです。
「価値観」を明確にするために、次の質問に答えてみよう
1. 最も大切にしていることは何か? それはなぜか?
2. 何をしているときに、最も幸せを感じるか?
3. どんな人になりたいか?
4. どんな社会になってほしいか?
例えば、あなたが「家族との絆」を大切にしているなら、その価値観を「本」に記すことで、子供や孫に、家族の大切さを伝えることができるでしょう。あなたが「社会貢献」に意欲的なら、その想いを自分史につづることで、同じ志を持つ人々とつながり、社会をより良くするための活動を広げることができるかもしれません。
あなたの「価値観」は、あなただけの「遺産」であると同時に、未来を創造する力になると同時に、カタチにする「本づくり」そのものが、あなたのパーソナル・ブランディングを確立する有効な方法となります。
「遺産」を未来へつなぐことが「パーソナル・ブランディング」になる
このブログでは、「本」を媒体として、あなたの中にある「遺産」を未来へつなぐ方法を、お伝えしていきます。
「本」にすることで、あなたの「遺産」は、より多くの人々に届き、より長く生き続けることができます。「本」は、あなたの想いを未来へ届けるタイムカプセルなのです。
そして、その「本」は、あなたのパーソナル・ブランディングにも大きく貢献するでしょう。なぜなら、「本」には、あなたの経験、知見、価値観といった、あなたらしさが詰まっているからです。つまり、「本」は、あなた自身のブランドを体現したものになるのです。
「でも、私には、人に語れるような経験なんてない…」
そう思う方もいるかもしれませんね。しかし、どんな人にも、必ず「遺産」となるものがあります。このブログでは、自分史の作成や、書籍の執筆を通して、あなた自身の「遺産」を再発見し、未来へつなぐお手伝いをします。
次回は、あなたの経験を「棚卸し」し、自分史の作成を通して、価値ある「遺産」を見つけ出す具体的な方法について考えていきます。
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▶︎ 次回の記事:【新連載/第3回】 執筆中
▶︎ 前回の記事:【新連載/第2回】 「遺産」=お金だけじゃない!あなたと会社の未来へつなぐ、本当に価値あるものとは?
▶︎ 前々回の記事:【新連載/第1回】 あなたの人生や会社の「ブランド」を、一冊の本にしませんか?
【編集余話】
全30回の大型連載の第3回はいかがだったでしょうか。私自身の言語化の場と、改めてやってきたことの振り返りにもなっています。
さてさて、前回は今年観たイチオシ映画の話だったので、今日は「ドラマ」! 今年はなんといっても『虎に翼』でしたね。ほんとうによく泣きました。話の展開、つなげ方の妙にも舌を巻きました。人間とは、人生とは、を学ぶことのできる「連続テレビ小説」は、毎日の生活に彩りを与えてくれる、そんなふうに思える半年間でした。(ちなみに、今は『カムカム』の再放送で毎話涙です…笑)
さて、来週はいよいよ仕事納め。寒さも厳しくなってきたので、どうぞご自愛ください。
(田中)