何らかの受賞をした本は、ニュースにも取り上げられるため、書店でも目立つ場所に並び、活況を呈しています。
最近では、本屋さんを元気にする新しい賞が次々に登場して、受賞作はいちように人気を集めています。その嚆矢となった賞としては、本屋大賞があげられます。
本屋大賞(2003年~)
全国書店員が選んだ いちばん! 売りたい本
(本屋大賞、翻訳小説部門、発掘部門、ノンフィクション本大賞)
本屋大賞はいまでは3つのジャンル分けがあり、書店でも注目度の高い賞となっています。
また、芥川賞、直木賞候補になったが惜しくも受賞を逃した作品に、書店員の新井さんが贈る「新井賞」も話題となっています。
ひとりの書店員さん、新井さんが選ぶ「新井賞」(2014年~)
(日経クロストレンド/日経トレンディ記者・山口佳奈 2019年07月18日)
最近では、評論家や作家にまかせてはおけないと、読者の声で選ぶ文学賞も登場。にぎやかになりました。
「読者による文学賞」(2019年~)
読者が運営する文学賞を創りたい。売れる本より面白い本を読みたい――。2019年10月に発信されたツイートが、市井の読書家たちの間に、 燎原の火のごとく…
(読売新聞 2022年1月5日)
2023年秋には、新たな賞が誕生するようです。しかも「書店員が選ぶ絵本新人賞」。書店が選考の中心になっています。
・書店員が選ぶ絵本新人賞
読売新聞東京本社と中央公論新社が「書店員が選ぶ絵本新人賞」を創設(2022年11月8日)
書店あっての本、書店員さんあっての出版。どのような本が賞に選ばれるのか。これからも目が離せません。(水田享介)